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外国人材活用マーケット分析 コラムNo1.外国人が一番増えている国は日本!-外国人に支えられている日本経済

【こんなに増えている!日本における外国人労働者】


世界には約2.6億人の移民がおり、そのうち約1.6億人が労働者です。OECD諸国の外国人労働者数を見ると、アメリカが圧倒的に多く、サウジアラビア、ドイツ、カナダと続きます。では、外国人労働者を今世界で一番増やしている国はどこでしょうか?
 
実は、日本なんです!

<グラフ1: 各国の外国人労働者数>

出典:ILO
 
2019年時点で日本には約166万人の外国人労働者の方々がいます(鹿児島県の総人口より数万人多い人数です)。
日本国内の外国人労働者は、2015年から2020年の間で約1.9倍と大幅に増えています。労働者全体に対する割合は2%(2017年)と低いものの、外国人労働者数が日本ほど急速に伸びている国はほかにありません。
日本でどれくらいの外国人が働いているのか、増加している背景は何なのかを理解することで、外国人がこれからの日本にとって欠くことのできない存在であることがわかります。

外国人労働者増加の背景を見る前に、もう少し日本で働く外国人労働者について詳しく見てみましょう。

<グラフ2: 日本で働く外国人の国籍>

出典:厚生労働省

「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ」(厚労省)によると、2019年10月時点で外国人労働者の出身地上位5カ国は上から順に中国、ベトナム、フィリピン、ブラジル、ネパールです。
ちなみに5年前の順位は中国、ブラジル、フィリピン、ベトナム、韓国でした。

当時は中国、ブラジル、フィリピンだけで全体の約7割を占めていましたが、今では5割弱まで減少しています。中国は『「外国人雇用状況」の届出状況まとめ』が初めて公表された2008年以降不動の1位ではあるものの、全体に占める割合はここ5年間で42%から27%へと縮小しています。

<グラフ3: 外国人労働者の国籍>
 
出典:厚労省

代わりに、ベトナム、ネパールなどこれまであまり日本に来ていなかった国からの流入が増え、日本で働く人はますます多様化していることがわかります。


【外国人労働者が増加しているのはなぜか?】
他の先進国と比較しても外国人労働者の増加率が大きい日本ですが(グラフ1)、なぜ外国人労働者がこんなにも増えているのでしょうか?

理由はやはり人手不足です。

<グラフ4: 日本の総人口と生産年齢人口(15~64歳)推移>

出典:総務省統計局、国立社会保障・人口問題研究所

総人口は寿命の長期化もあり、2011年に総人口はピークを迎えている一方、働き手である生産年齢人口はそれよりもかなり早い1995年が最大、以後減少しています。出生率は2004年以降僅かながら回復傾向 していますが、出生数は1973年以降右肩下がりで減少していること、また、出産適齢期の女性数自体が継続的に減少していることから、出生率の回復では人口減少の問題は解決が難しい状況です。
また、団塊世代が70歳代中盤をむかえ始めており、今後後期高齢者の比率はさらに高まり、日本の人手不足はますます深刻になっていくと予想されます。


<グラフ5: 有効求人倍率の推移>

出典:厚生労働省

2019年の年平均有効求人倍率は過去約50年間で2番目の高さであり、バブル期をも超える水準です。より詳しい話は今後のレポートに譲りますが、人手不足の問題が議論されるとき、しばしばAI導入による解決が持ち上げられます。しかし、業種や職種によってはAIによる代替が難しく、また特に中小企業ではすぐに導入することが困難なケースも多いでしょう。民間レポートでは、AIが管理職的な仕事を代替するまでにあと約30年と言われており、たとえテクノロジーで解決可能であるといっても、それまでの人手不足をいかに解消するのかという問題は依然として残ります。
国内の人材で人手不足を補うことができず、かつマンパワー以外の手段での労働力確保も難しい。そのような状況の中で、日本の経済活動を支えるメンバーの一員として外国人労働者がいるのです。